がん闘病記と日々雑感

~右往左往の備忘録~

妄想劇場<もし私が病院の経営者だったら>

日本には高額医療費免除という大変有難いシステムがあります。医療にどれだけお金がかかっても、月に支払う額は一定の限度を超えない。年収によって違いますが、5万・8万・16万・25万を超える金額は払わなくて良いんです。本当にすてき。

このため、患者は金額によって治療法を選ぶ必要がありません。それは高いから無理!とかにはならない。

一方、病院側から見ると、普通の取引であればベンダーは相手の懐事情を考えた上でプランを作り提案しますが、医療の場合その必要がありません。ある意味大変羨ましい。

そこで、、、、もし私が病院の経営者だったら、という妄想が浮かんでしまいました。

*これは単なる私の妄想です。

<妄想劇場>ちょっと毒入り

手術は他の療法に比べると圧倒的に高額。されど患者の懐は痛まない。ならば経営者としては当然、実入りの良い外科部門を伸ばす。決してがめついわけじゃない。世のため人のため、患者とWinWinの関係を目指すのだ。外科への設備投資・人材育成・優秀な外科医の引抜き・その他その他

症例をどんどん増やし、評判を高める。益々発展していく。さらに患者を誘導しやすいよう各臓器名のついた外科名を増やしていく。欧米では常識の「腫瘍科」なんて、あってはいけない。外科に直接誘導するのだ。

世間のイメージ作りも重要。優秀なPRを雇い、積極的にドラマや医療番組の監修をさせる。ガンと言えば手術=外科。よくよく考えれば怪我でもないのになぜ直接外科?と、よくよく考えさせないようにしていく。

医療ドラマの花形は当然外科医。どんどん監修協力して後押ししていく。内科医が薬のレシピを作りながら、または放射線科医が照射計画を作りながら「失敗しないので」と言っても画にならないから、世間のニーズにも合っている。それに思いっきり乗っかりながら、難しい術式名なんかを教えていく。誇張や細かい間違いは気にしない。イメージ優先。腫瘍は取ったら大成功。手術が終わればすぐに元気になる。そこには口出ししない。でも管に繋がれた描写や後遺症についての言及はご法度に。苦しむ画が必要だったら、そこは抗がん剤で。念のため、放射線にも辛い副作用があることにしておこう。

罪悪感も必要だ。それを患者に植え付けておけば多少の不便も我慢してくれる。「ガンは生活習慣病」説をどんどん広めよう。

QOLにちゃんとした日本語を充てない。クオリティ・オブ・ライフのまま。長いカタカナは流行らないから問題ない。

海外から日本の医療は偏っている、などと指摘が来ても無視。所詮英語だ。意識高い系の雑誌が扱うかもしれないが、その影響力なんてたかが知れている。気にすることはない。

もちろん外科で得た利益を元手に、放射線機器なども新調していくが、稼ぎ頭はあくまで外科医。当然院内でも絶大なパワーを持つ。同じくらいの効果なら、手術を押していく。その他の科は外科のサポートという位置づけで。成績の上がりづらい症例をメインにやってもらう。

医療費問題については、薬の過剰処方や抗がん剤、重粒子線機器などにスポットがあたるよう根回し。と言っても、情報を漏らせばいいだけだからカンタン。トータルで見れば手術費が圧倒しているのだが、そんな分析は誰もしないから大丈夫。

 

そうして日本の外科技術は世界一となり、みんな平和に暮らすのでした。おわり。