がん闘病記と日々雑感

~右往左往の備忘録~

励まされない言葉など。

闘病中は友人達から沢山の温かい言葉を頂いた。元気の出るDVDや様々な保湿クリームを送ってくれたり。待合室で友人からのLINEを見ながら泣いたり笑ったりしていた。またそうなって初めて、実は妻が5年前に乳がんだった、父が食道ガンで、自分も10年前に大腸ガンで、などを聞き、身近に意外と多くいたんだなと思いました。皆さん、ありがとうございました。本当に感謝しています。手紙もメールもLINEもDMも、一生取っておこうと思う。

 

<ガン体験者達からの言葉>

これは本当に参考になった。それぞれの体験談は興味深かったし、副作用への対処、主治医との対応、ガンになって初めてわかる人間関係や、気持ちの持って行き方など、全ての話が参考になりました。単なる愚痴を延々と聞いてくれたり。相手がガン体験者だと遠慮なく色々と言いあう事が出来る。

私もこれからは反対の立場で、ガンになってしまう友人達の役に立ちたいと思う。

 

<ガン体験者じゃない人達からの言葉>

嬉しかった・励まされたのは、「共感してくれること」でした。辛さを想像し、分かろうとしてくれること。例えば、抗がん剤点滴の時に看護師が防護服を着ている話に対し、「それは怖いね」と言ってくれる。医師との行き違いエピなどを話すと一緒に怒ってくれる。それによって辛さが半減されるわけではないんだけど、ちゃんと想像して自分のことのように思ってくれる気持ちが嬉しかった。彼らの優しさは心に沁みました。

 

対して、悪気なく言っているのだけど、励ますつもりで言っているんだけど、実は傷つく言葉もあります。

  • 最近のガンは治るっていうから大丈夫だよ!

これ、実は励ましてません。みんなそれぞれ、自分の確率は分かった上で戦っている。「最近のガンは治る」説は、かつて治癒率が50%だったものが60%になった、ということから来ています。そう、10%上がっただけなんですね。その10%は治療法の向上ももちろんあるけれど、検査機器の進歩で早期で見つかるのも多くなった(比較的)から。私のガンは早期ではないので、そう言われても全く励みにならない。そうだね!って言いつつ、心の中で、それについては小一時間話すけど?と思ってました。

  • 2人に1人はガンになるって言うし!

「みんななるから大丈夫」っていう気持ちから言っているもので悪気はないんだけど、、、その数字、累計したものなんですよね。すごく多く感じるけれど、死ぬまでに1回以上ガンになる人が二人に一人いる、という数字で、例えば人混みにいる半分がガン患者、というわけではない。ガンが発覚するのは年に100万人程度。128人に1人なんです。全然「みんな」じゃない。で、いざ発覚すると、そのうち3人に1人は、、、うん、全然「大丈夫」じゃない_| ̄|○ これも、「そうだね!」って言いつつ、それについては小一時間と思っていた案件。

  • どうして? 原因は?

これ、深く考えて言っているわけじゃないとは分かっています。ガンになったと聞いて、びっくりして、反射的に出た質問でしょう、きっと。でもこれは一番きついです。小一時間どころじゃない。

「最近は治る」・「2人に1人」などと一緒に、ガンは生活習慣病ではないか?という話が出てきてますよね。曰く、酒の飲みすぎ・たばこ・熱いものが好き(食道ガンの場合。)・野菜嫌い・運動不足・・・云々。原因を聞くってことは、つまり「自業自得なんじゃないの?あなたの生き方が悪かったんじゃないの?」と言っているわけで。この言葉、ほんとにやめた方がいいです。相手のことを思うなら。

 

生活習慣病説、ほんとに危険だと思うんですよ、私。そもそもガンの原因は判明していない。原因が分かれば根本から治す方法が出来る(今のガン治療は対処療法です)、特効薬的なものも開発できる、なんなら予防注射にも!(結核がかつて死病だったことを考えると夢のような話ではない)と原因追及をしているうちに、ガンになりやすい人の「傾向」が出てきた。本来の「原因追及」はそっちのけで、「傾向」だけが広まってしまった。百歩譲って、医者がそれを言うのはまぁ分かる。一人でも多くの人を救いたい気持ちから、予防促進のために警鐘しているという意味で。ただ、「傾向」やら「なりやすい」やらで、原因とは言っていないですよね。うまくかわしてる。

ガンのメカニズムはほぼ分かっている。でも根本的な原因は判明していない。追及すればするほど、複雑に色々絡み合っていることが分かってきた。←イマココ

 
そんな中、生活習慣病説のなにが危険なのか? 一つは、ガンの発見を阻害する場合がある。傾向にマッチしない人がいるんですよ。私ですけど。所詮傾向だからね。私が自覚症状を訴えた医師は計7人。誰も食道ガンを疑わなかった。問診と私の見た目で、食道ガンを却下したんでしょう。確定した後も、女性には珍しいんだけど、とか、ビールだけ? 1~2本? 猫舌? うーん、、、とデータをとる助手たちが頭抱えてました。語る気満々だった助手先生達、すみませんね(嫌味)
 
そしてたとえ傾向にマッチしたとしても危険! いらぬ反省を促す。毎晩飲んでたから、とか、ストレスあったから、とか、色々ありますよね、人間だもの(byみつを) 闘病で辛い中、罪悪感まで抱える。そんなこと許されます?? ほんとにそれが原因かも分からないのに。反省して清く正しい生活になったとしても、再発を防げない。疑問に思うのは私だけですかね。
 
そして最後に、生活習慣病説をベースにしたガンビジネス。「ガンと生活習慣病を治す薬」って何ですか? 生活習慣って薬で治るんですか?(真顔)